LANDMARK 3 Lesson 8 単語の意味&本文和訳 保存倉庫


Lesson 8

Political Correctness
ポリティカル・コレクトネス



recent 最近の
describe 言い表す
not so long ago そんなに遠くはない昔に
depend on ~ ~次第である、~に依存している
whether ~ ~かどうか


近年、人を言い表す方法が大いに変化してきています。そんなに遠くはない昔には、2つの名前を持っている仕事がたくさんありました。男性が行っているのか、女性が行っているのかによって使い分けられていました。




these days 近頃
most of ~  ~のうちの大部分
disappear 消えてなくなる
as a result of ~ ~の結果として
huge 巨大な
social movement 社会運動
make ~ equal ~を等しくする
workplace 職場
actress 女優
waitress ウエイトレス

it’s a long time since ~ ~以来長い時間がたつ
female 女性の
poet 詩人
sculptor 彫刻家
poetess 女流詩人
sculptress 女性彫刻家
plain ただの、明らかな、飾り気のない
aeroplane 飛行機
cabin 客室、小屋
crew 乗組員
flight フライト、飛ぶこと
attendant 接客係
police station 警察署
officer 役員、将校、警官


職場での男女平等を目指す巨大な社会運動の結果として、近頃では、「○○エス」という名前のついた職業はほとんど消えてしまいました。「アクトレス(女優)」とか、「ウエイトレス」とか、他にも少しの言葉をいまだによく耳にしますが、女流詩人や女性彫刻家が、「ポエテス」とか「スカルプトレス」と呼ばれるのを(最後に)聞いてから、長い時間がたっています。こうした人たちは今では、ただ単に「ポエト」とか「スカルプター」です。飛行機では、客室乗務員は「フライトアテンダント」で、警察署では「ポリスオフィサー」しか見つけられません。




try to ― ―しようとする
talk about ~  ~について話す
aged 年老いた、高齢の
elderly 年老いた、年配の
senior citizen 高齢者
something else 何か他のもの
wheelchair 車イス
handicapped 障害のある
disabled 障害のある
differently 異なって、別の仕方で
abled 健常である
physically 身体的に
challenged 障害を持っている、不自由な
fat 太っている
overweight 体重の重い
sized 大きさの、サイズの
plus-sized 追加サイズの
clothes 服


ある特定の人たちについて話をしようとして、難しいことに気づくこともあります。老人を何て呼ぶべきなのでしょうか? 「老人」でしょうか、「年配者」でしょうか、「高齢者」でしょうか、その他の何かでしょうか? 車イスを使わなければいけない人を何て呼ぶべきなのでしょうか? 「不具者」でしょうか、「障害者」でしょうか、「別の仕方でできる人たち」でしょうか、「身体の不自由な人たち」でしょうか、その他の何かでしょうか? 太っている人を何て呼ぶべきでしょうか? 「体重の重い」でしょうか、「異なったサイズの」でしょうか、「追加サイズの」でしょうか、それとも、その他の何かでしょうか? 服を売るお店は、この点で本当に問題を抱えています。




worry 心配する
for years 何年間も
how best to ― ―する一番いい方法
negro 黒人(かなり差別的な表現)
offensive 不愉快な、侮辱的な、攻撃の
phrase 言葉、語句
eventually 結果的に、結局は
African-American アフリカ系アメリカ人(の)
Afro-American アフロ・アメリカン、アメリカ黒人(の)
widespread 普及した、広まって
guarantee 保証
in 10 years’ time 10年したら


米国では、みんな、黒人をどのように言い表せばいいのか何年も悩みました。「黒人」のような言葉と同じように、「ニグロ」という言葉は侮辱的だと感じられました。結局は、「アフリカン・アメリカン(アフリカ系アメリカ人」という名前が人気になって、今では「アフロ・アメリカン(アメリカ黒人)」も広く行き渡っています。しかし、今日、人気のある名前が10年経って、ここ米国でまだ人気があるという保証はどこにもありません。




government 政府
employer 雇用主、企業主
social group 社会的なグループ、社会集団
sort out ~  ~を解決する・整理する・分類する
favour 好む、支持する
ban 禁止する
get into trouble 面倒・問題に巻き込まれる
fine 罰金を科す・払わせる
correct 正しい
This is why ~ こういうわけで~なのです
politically 政治的に
for short 略して
official 正式な、公式な
be supposed to ―  ―すると思われている、―することになっている、―すべき
offence 攻撃
give no offence 感情を害さない、不快感を与えない
refer to ~ ~を表わす、~に触れる


政府と、企業と、他の社会集団は1つの名前を支持し、他の言葉を禁止することによって問題を解決しようとすることがあります。「これがみんなが使うべき言葉です」と言うのです。しかも、もし使わなければ、困ったことになる可能性があります。そうした「正しい」名前を使わなければ、罰金を科せられたり、職を失うかもしれません。こういうわけで「政治的に正しい」言葉が今日、とてもたくさん使われているのを目にするのです。ある名前が政治的に正しい(あるいは、略してPC)と述べることは、その言葉が何かに対する公式の名前だということを意味しています。また、この名前は、その名前が指し示す人たちに不快感を与えないと思われているということにもなります。





to start with まず第1に、最初は
unfortunately 不運なことに
imagine that ~  ~ということを想像する・考える
offend 気分を害す、怒らせる
go out of one’s way to ―  わざわざ―する
avoid ― ing ―することを避ける
actually 実際に
offensive 不快な、侮辱的な
not ~ at all まったく~ない

scared ビックリした、怖がった
criticize 批判する
invent 発明する、生み出す、作り上げる
ways of talking 話し方
bizarre 奇妙な、とっぴな
laugh at ~  ~を嘲り笑う
still 今でもなお
hear 人 ― ing 人が―しているのを聞く
comedian コメディアン
joke about ~  ~のことで冗談を言う、~についてジョークを飛ばす
false teeth 入れ歯
dentally 歯科的に
challenged 障害をもった、不自由な


PC(ポリティカル・コレクトネス=政治的な正しさ)は最初はいい考えでした。しかし、不運なことに、みんな、実際に他の人を怒らせていないときに、誰かの気分を害していると想像し始めました。そして、実際はまったく不快ではない言葉を使うのをわざわざ避ける人もいました。批判されるかもしれないと恐れたので、とても奇妙な話し方を考え出し、(他の)人たちはそうした方法をただ嘲り笑いました。これは今日でもまだ起きています。コメディアンが入れ歯をしている人を「歯科的に障害を持っている」と言ってジョークを飛ばしているのを耳にすることがあります。




PC movement = Politically Correct movement PC運動
(政治的に公正な、差別のない表現・言葉遣いを求める運動)
go too far 行き過ぎ
in ― ing ―するとき、―することにおいて
sensitive 敏感な、感受性の強い
in fact 実際に・は
quite まったく、とても
innocent 罪のない、無邪気な
with black skin 黒い色の皮膚を持っている
be thought to be ~ ~だと考えられる
insult 侮辱する、軽蔑する
come out of ~ ~から出て来る、~で生まれる
stories about people who ~ ~する人たちについてのお話

try to ―  ―しようとする
avoid ― ing ―することを避ける
any circumstances どのような状況でも
be scared of ~  ~を怖がっている
ask for ~ ~を頼む・注文する
instead 代わりに
be scared to ―  ―することを怖がっている
every now and then 時々、時折
the papers 新聞(たち)
proposal 提案
cause ~  ~を引き起こす、~の原因になる
quarrel 口げんか、口論
ridiculous バカげている


実際にはまったく何の罪もない言葉に対して敏感にさせる点で、PC運動は行き過ぎていると考える人もたくさんいます。黒い肌を持っている人を意味する「ブラック」という言葉が侮辱するものだと最初に考えられたときに、どんな状況でも「ブラック」という言葉を使うのを避けようとする人たちについてのたくさんの話が、米国で生まれました。「ブラックコーヒー」を注文するのを怖がっていましたから、代わりに「ミルクなしのコーヒー」を頼んだのでした。先生たちは「黒板」について話をするのを怖がりました。時々、こうしたことを新聞で読みます。こうした問題提起は論争を引き起こすことがよくあります。そんな提案は実にばかげていると考える人がたくさんいるからです。





greet あいさつをする
greetings card あいさつ状、グリーティングカード
say 書いてある
holiday 休日、祝日、祭日
imagine 想像する
sender 送る人、送り手
choose-chose-chosen 選ぶ
be worried 心配している
be offended 害される
celebrate 祝う
festival お祭り
shame 恥じ、残念なこと
belong to ~  ~に所属している
a sort of ~ ~の種類
all sorts of ~ ~のすべての種類、すべての種類の~
religion 宗教

Christian キリスト教徒
Hindu ヒンドゥー教徒
Jew ユダヤ教徒
Muslim イスラム教徒
each other お互いに
delight in ~ ~を大いに楽しむ
diversity 多様性
with no religious background 宗教的な背景・生い立ちを持っていない
not ~ at all まったく~ない
be delighted to ― ―してうれしい
how it should be それがどのようにあるべきか、それがあるべき姿・様子
to my mind 私の考えでは
the day when ~ ~する日


そして、今、私はクリスマス(の時期)に「クリスマス、おめでとう」ではなく「祝日、おめでとう」と書いてあるグリーティングカードを受けとります。キリスト教徒のお祭りを祝うカードを私が受け取れば、私の気分が害されるかもしれないと心配しているから、送り手側が「祝日、おめでとう」というカードを選んだのだろうと、想像しています。これは本当に残念なことです。キリスト教徒、ヒンドゥー教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒といった、あらゆる種類の宗教に属している人たちを知っています。そして、各自の異なったお祭りを祝う時が来たら、お互いにグリーティングカードを送り合っている人たちを知っています。この人たちは多様性を大いに楽しんでいます。まったく宗教的な背景を持っていない人で、お祝いの時期にはカードを送ったり受け取ったりするのが嬉しいからってことだけで、カードを受け渡している人たちを、私は知っています。私の考えでは、それこそあるべき姿です。グリーティングカード全部に「祝日、おめでとう」としか書いていない日が、決して来ないように願っています。




be up to ~ ~次第です、~にかかっている
generation 世代
decide whether ~  ~かどうか決める
go too far 行き過ぎる


そうしたこと(=お祝いのカードが全部「祝日、おめでとう」になってしまう日がやって来ること)が実際に起きるのかどうかは、私にかかってはいません(→私に決められることではありません)。ポリティカル・コレクトネスが行き過ぎてしまうのかどうかを決めるのは、次の世代にかかっています。決めるのは君たちです。

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