LANDMARK 3 Lesson 12 単語の意味&本文和訳 保存倉庫


Lesson 12



Mona Lisa: Behind the Fame

『モナ・リザ』――その名声の裏側









painting 絵画

hang-hung-hung 吊るす、かける

climate-controlled サーモスタット付きの、室温調節されている

all by itself 一つだけで、単独で

primarily 主に

current 現在の

far more than ~ ~よりはるかに・ずっと多い

any painting ever sold 今までに売られたどんな絵画



yet しかし

unclear ハッキリしない

assign A to B AをBに割り当てる

A be assigned to B AがBに割り当てられる

more than just ~ 単なる~以上のもの

rather むしろ、、もっと正確に言えば

copy コピーする、複製する

praise 称賛する、ほめる

mock あざけり笑う、マネをしてからかう、茶化す

analyze 分析する

speculate on ~ ~について憶測する

more than any other ~単数名詞~ どんな~よりも……



origin 起源

for centuries 何世紀もの間

cloud  雲、鈍らせる、曇らせる

mystery 謎、神秘

cloud in mystery 謎の中で曇っている、謎に包まれている

attention 注意

scholar 学者

lend-lent-lent 貸す

opera オペラ、歌劇

crater クレーター

Venus 金星





今、絵画『モナ・リザ』はパリのルーブル美術館で(特別に)一枚だけ(他の絵とは離れて)壁に、丈夫で温湿度が調節されているケースの中にかかっています。毎年(ルーブルを)訪れる800万人のうちの大半の人が、この絵画を見るのを主な目的にしてやって来ます。『モナ・リザ』の現在の価値は、今までに売られたどんな絵画よりもはるかに高いものです。しかし、(そもそも)値段がこの絵画につけられうるものなのかはハッキリしません。『モナ・リザ』はただ単に絵画以上のものです。もっと正確に言えば、『モナ・リザ』は西洋文化の素晴らしい例なのです。『モナ・リザ』は他のどんな芸術作品よりもたくさん複製され、ほめ称えられ、茶化され、分析され、憶測を飛ばされてきています。『モナ・リザ』の起源は何世紀もの間、謎に包まれていますが、研究者たちの注目を(ずっと)引いてきていて、しかも、『モナ・リザ』という名前はオペラの題名に、映画のタイトルに、歌の名前に、人名に、船の名前に、そして金星のクレーターにさえも名前を貸してきています。









average 平均的な、平均の

visitor 訪問者、来館者

experience 経験する

a sense of ~ ~の感覚

disappointment 失望

lay eyes on ~ ~を目にする、~に出会う

to start with まず第1に

surprisingly 驚くほど、意外にも



be enclosed in ~ ~に包まれて

be surround by ~   ~に取り囲まれている

mob 群衆、雑踏

picture-taking tourist 写真撮影をしている観光客

(日本の美術館では写真撮影は禁止されているのが普通ですが、ルーブル美術館ではフラッシュをたかなければ写真撮影オッケーです)

it is difficult to see それ(=『モナ・リザ』)は(私たちが)見るのが難しい

(いわゆるタフ構文です)

frustratingly イライラするほど、期待はずれで

So そんなわけで、だから

finally ついに、最終的に

get close 近づく

something special 何か特別な物・事

critic 批評家、評論家

supreme 最高の

perfection 完璧、完全



can’t help ― ing ―せざるをえない

wonder about ~ ~についてあれこれ考える

nobody pays the slightest attention to ~ 誰も~には注意を少しも払わない

look like ~名詞~ = look ~形容詞~ ~のように見える

amazing 見事な、驚くべき

accomplishment 成果、業績、達成、成就

artistic 芸術的な

talent 才能、才能のある人

not more so than ~ ~より(いっそう)そうだということはない





こういったことをすべて知ったうえで、ルーブル美術館への平均的な来館者(→ルーブル美術館を訪れる普通の人たち)は世界で一番有名な絵画を最初に目にしたときには失望感を味わうことになるかもしれません。まず第1に、『モナ・リザ』は驚くほど小さいのです。しかも、例の丈夫なケースに納められていて、写真撮影をしている観光客の大群にたいていは取り囲まれていて、『モナ・リザ』は見るのがイラつくほど難しいのです。ですから、みなさんがやっと近づいたときには、ある有名な美術評論家(先生)が「完璧の最上の例」と呼ぶほどの何か特別なものを本当に期待しています。しかし、私は誰もこれっぽちも注意を払わないように思える他のダ・ヴィンチの絵画について思いをはせないわけにはいきません。『モナ・リザ』は芸術的才能の驚くべき成果のように見えましたが、そうしたダ・ヴィンチの他の作品よりもそうだというわけではありませんでした(→芸術の才能の驚くべき成果だというわけではありませんでした=優れているというわけではありませんでした)。









the art critic 美術評論家

might well ― ―するのは当然だ

reply that ~ ~と答える

that is simply because ~ それはただ単に~だからです

attribute 特性、特質

mastery 熟練、熟達

evident 証拠

trained 訓練されている

obvious 明らかな

throughout history 歴史を通してずっと、歴史上ずっと



relatively 比較的

unknown 知られていない

hide-hid-hidden 隠す

private 個人の、個人的な

residence 住居、住まい

masterpiece 傑作

one among many 多くの中の1つ、その他大勢の中の1つ

even when ~ ~するときでさえ

attract 引きつける

not …… as 形容詞・副詞 as ~ ~ほど形容詞・副詞……ではない



admire 高く評価する

形容詞 as he was 彼は形容詞だったけれども

up until the 1850s 1850年代まで

be considered ~ ~だと考えられている

be no match for ~ ~にはかなわない

far more than ~ ~よりずっと……

in fact 実際に

it wasn’t until ~ that …… ……するのは~までなかったのでした、~して初めて……した

(分裂文=強調構文の典型的な例です)

sudden 突然の

rise to ~ ~への上昇、~に上ること

global fame 世界的な名声



even then そのときでさえ

the result of ~ ~の結果

appreciate 高く評価する

genius 天才

nor ~ ~でもない

be due to ~ ~のせい、~のおかげ

the efforts of ~ ~の努力

curator 学芸員

wealthy 裕福な

patron 後援者、パトロン

politician 政治家

all begin with ~ すべては~から始まる

theft 窃盗、盗み





ここで、先の美術評論家(先生)なら「そうお考えになるのはただ単に私が美術評論家だからであり、あなたは美術評論家ではないからにすぎないのですよ。訓練を受けた目にだけ明らかな熟練の特性ってものがあるのですからね」とお答えになるのもうなずけます。しかし、あの美術評論家にとっては明白であるのと同じ完璧さが、歴史上ずっと他の美術専門家たちにとっても明らかだったのだろうということになります。(しかし、事実はその逆で)何世紀もの間、『モナ・リザ』はいろんな王様たちの個人の居城に隠されていて比較的知られていない絵画だったのです。『モナ・リザ』はそれでも傑作なのですが、(あくまでも)数多くの名画の中の1つにすぎなかったのです。フランス革命の後、ルーブル美術館に移されたときでさえ、『モナ・リザ』は他の芸術家の作品ほど大きな注目を集めませんでした。しかも、ダ・ヴィンチは高く評価されてはいましたが、1850年代になるまでは、ダ・ヴィンチはティツィアーノやラファエロのような真に偉大な画家にはかなわないと考えられていました。(そして実際に)こうした画家の作品の中には『モナ・リザ』よりもはるかに値段が高かったものもありました。実際に、20世紀になって初めて、『モナ・リザ』は突然、世界的な名声を得るようになったのです。しかも、当時であっても、世界的名声を得るようになったことは、美術評論家たちが突然、(ダ・ヴィンチの)天賦の才能を高く評価した結果なのではありませんでしたし、美術館の学芸員や、裕福な後援者や、政治家や、王様の尽力のおかげでもありませんでした。もっと正確に言えば、名声はある盗難によって出し抜けにもたらされたのです。









unhappy 不満のある(名詞の前では使いません)、 不幸な

employee 従業員

broom ほうき

closet クローゼット、押入れ、用具入れ

closing time 閉まる時間、閉館時刻

walk out of ~  ~から歩いて出る

tuck しまい込む、押し込む

with A tucked under B AをBの下に忍ばせながら

proud 誇り高い、誇りに思う

apparently 見たところどうやら~のようで

ought to ― ―すべき

display 展示する



be determined to ― ―する決意である

bring ~ back ~を取り戻す

long-lost 長く失われている

treasure 宝物

personally 個人的に、自分で

like ~  ~と同じように

thief-thieves 盗人、泥棒

discover that ~ ~だということがわかる・考える

steal 盗む

apartment アパート

arrest 逮捕する

attempt to ― ―しようとする



although ~ ~だけれども

fail in ~ ~において失敗する

mission 使命、任務

succeed in ― ing ―することに成功する

launch A into B AをBにする

category 分類、範疇

public 大衆の、人々の

( people の形容詞だと考えるとわかりやすいと思います)

be amazed by ~  ~に驚く

bold 大胆な、勇敢な

be excited by ~  ~に興奮している

unexpected 予期しない、予想外の

recovery of ~ ~の回復、~を取り戻すこと



be thrilled by ~ ~にワクワクしている

patriotism 愛国心

fellow 仲間の、同胞の

citizen 市民、国民

treat A like B AをBのように扱う

hero 英雄

criminal 犯罪者

return A to B AをBに戻す・返す

owner 持ち主、所有者

be shown all over ~ ~のすべてで示される





1911年4月21日、ビンセンツォ・ペルージャという名前の、不満を抱えたルーブル美術館の従業員が閉館時刻まで清掃用具入れの中に潜んでいて、それから、コートの下に『モナ・リザ』を隠し持ってルーブル美術館を立ち去ったのです。誇り高いイタリア人ペルージャは、フランスでではなく、イタリアで『モナ・リザ』は展示されるべきだとどうやら信じていたようです。ペルージャは長い間、失われていた宝物を自分の力で祖国に持ち帰ろうと決意したのです。しかし、(他の)たくさんの絵画窃盗犯と同じように、ペルージャは有名な芸術作品は売りさばくのより、盗む方がずっと簡単だということに気づくのでした。2年間、自分のアパートに『モナ・リザ』を隠しておいた後、ペルージャはフィレンツェの美術館に『モナ・リザ』を売ろうとしているときに逮捕されました。しかし、ペルージャは自らの任務に失敗はしましたが、『モナ・リザ』を名声の新たな範疇に入れるのには成功したのです。フランスの大衆は大胆な窃盗に度肝を抜かれ、『モナ・リザ』が予期せず帰ってくることに沸き立ちました。イタリアの人たちもまた、同胞の市民の愛国心にワクワクし、ペルージャを犯罪者というよりは英雄のように扱いました。『モナ・リザ』はフランスの所有者に返還される前に、イタリア全土で展示されました。









ever since ~  ~以来ずっと

event 出来事、行事、事件

take off 上向く、脱ぐ、離陸する

advertiser 広告主

not to mention ~  ~は言うに及ばず

moviemaker 映画製作者、映画監督

purpose 目的

make a point 言い分を立証する、主張の正しさを力説する

label ラベル、レーベル、レッテル、高級ブランド

convey A to B AをBに運ぶ・伝える

meaning 意味

imagine 想像する、考える

in that sense そういう意味で・に

truly まさに、本当に





この事件以来ずっと、『モナ・リザ』の名声は上向いてきています。音楽家や、映画製作者や、NASAでさえも言うに及ばず、盗人さんたちや、芸術家たちや、広告主たちもこうした様々な人たちみんなが自分自身の目的のために『モナ・リザ』を使っていました――主張の正しさを力説するために、自分たち自身の名声を増やすために、あるいはただ単に他の人たちに(何かしらの)意味を伝えると感じるブランドとして『モナ・リザ』を使っていたのです。今となっては、『モナ・リザ』のない西洋美術の歴史を想像することは不可能ですから、その意味では本当に『モナ・リザ』は絵画の中で一番偉大なものです。

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