LANDMARK 1 Lesson 10 単語の意味&本文和訳 保存倉庫


Lesson 10

Friendship over Time
時を越えた友情

Part 1

friendship 友情
suddenly 突然
announce 発表する
shoot-shot-shot 撃つ
shoot down ~ ~を撃ち落とす
airplane 飛行機
fly over ~ ~の上空を飛行する
in a hurry 急いで
airline 航空会社
unfortunately 不運なことに、残念ながら
at that time その頃、当時
regular 定期的な、正規の、普通の
service 運行、サービス

embassy 大使館
make effort to ― ―しようと努力する
priority 優先事項
refuse to ― ―することを拒絶する
accept 受け入れる
passenger 乗客
hope of ― ing ―するという希望
( ~名詞~ of ― ing のカタチのときは、ほとんど同格の働きの of になります。意味は「―するという~名詞~」です)

phone call 電話
Turkish トルコの
offer 提供する
Turkey トルコ
appear 現れる
deadline 締切、期限

media メディア、報道機関
take ~ up ~を取り上げる
rescue 救出、救い出す
save 救う、助ける
at the risk of ― ing ―するという危険を冒して
( ~名詞~ of ― ing のカタチのときは、ほとんど同格の働きの of になります。意味は「―するという~名詞~」です)

ambassador 大使
explain 説明する
toward ~  ~に対する、~に向けての
have good feeling toward ~ ~に対して好感情を持っている
This is because of ~ これは~のためです
accident 事件、出来事
go back to ~ ~までさかのぼる
era 時代


1985年3月17日に、イラン・イラク戦争の最中、「現在から48時間経過後は、イラン上空を飛行するすべての航空機を撃ち落とす」と、イラクは突然、発表しました。イランにいた外国人たちは自国の航空会社の飛行機で急いで帰国し始めました。残念ながら当時、イランと日本の間には定期便が1便もありませんでした。

イランの日本大使館は外国の航空会社の席を手に入れるために、あらゆる努力をしました。しかし、自国民に最優先権を与え、日本人乗客を受け入れるのを拒否しました。200人以上の日本人がイランに置き去りにされていました。ちょうど帰国の望みを失いかけていたとき、日本の大使館は1本の電話を受けました――「トルコの航空会社はイランに残されている日本人のための特別の席を提供いたします」というものでした。トルコからの2機の飛行機が、空に現れて、イランから日本人を救い出しました。締め切り1時間15分前のことでした。

翌日、日本のメディアは救出劇をトップニュースとして取り上げました。しかし、メディアはトルコが撃ち落とされるという危険を冒してまで日本人を救出した本当の理由を知りませんでした。日本のトルコ大使は、後に次のように説明しました。「理由の1つは、トルコ国民が日本国民に対して良い感情を持っているということです。これは1890年のエルトゥールル号(遭難)事件のためです」と、エルトゥールル号遭難事件とは何だったのでしょうか? 日本の明治時代にさかのぼります。


Part 2

typhoon 台風
(教科書P129の欄外の語句説明は間違っています。「北大西洋で発生する」との説明は間違いです。正しくは「北太平洋西部で発生する」です。最新版では訂正されていることを期待しています)
hit-hit-hit 襲う、打つ
stormy 嵐の
blow 吹く
lighthouse 灯台
steep 険しい
cliff 崖
eastern 東の
edge 端、角

rush into ~  ~に急いで入って行く、慌てて~に入って行く
keeper 守る人
wet 濡れている
be covered with ~  ~でおおわれる
blood 血
crew 乗組員
make oneself understood in ~ ~語で自分自身を理解させる→~語が通じる

take out ~ ~を取り出す
flag 旗
injured 傷ついた
slowly ゆっくりと
point A at B  AでBを指す、AをBに向ける
crescent 三日月
sink-sank-sunk 沈む
throw A into B AをBの中に投げ込む
manage to ―  何とか―する・できる
beach 浜辺
climb up ~  ~を登る

villager 村人
hear of ~  ~のことを耳にする、~のうわさを聞く
quickly 素早く
rescue 救出する
dangerous 危険な
in the middle of ~ ~の真ん中で、~の最中に
pull up ~ ~を引き上げる
rope ロープ
carry A on B  AをBに乗せて運ぶ
clothes 服
warm 温める
survivor 生存者
shiver 震える、身震いする
cold 寒さ、風邪、寒い


1890年9月16日に、強い台風が和歌山県大島を襲いました。暴風が、大島の東端の険しい崖に立つ樫野埼灯台に吹きつけ始めました。

その夜、1人の大柄の男性が灯台守の部屋に慌てて入って来ました。全身ずぶ濡れで、血まみれで、明らかに日本人ではありませんでした。灯台守たちは、海で事故が起きたんだとすぐにわかりました。「誰の船に乗っているんだ?」 「乗組員は何人なんだ?」
「……」  
灯台守たちは日本語で自分たちを理解させることができませんでした(→日本語は通じませんでした)。

灯台守たちは国旗の絵がある本を取り出しました。負傷している男性は真ん中に白い三日月と星がある赤い旗をゆっくりと指さしました。
「この旗は……トルコだ!」
ジェスチャーで、トルコの男性は船が沈んで、乗組員全員が海に投げ出されたと灯台守たちに言いました。この男性はどうにか浜辺まで泳ぎついて、崖を何とか登ったのでした。

灯台守から事故のことを聞いた村人たちは、急いで他の乗組員を救出し始めました。しかし、これは台風の最中での危険な作業でした。負傷している乗組員をロープで崖の上に引き上げた村人もいました。大柄のトルコの人を肩に担いで、険しい崖を登った村人もいました。その後に、村人たちは着ている服を脱いで、寒さで震える生存者たちを自分の体で温めました。


Part 3

old-fashioned 古い、旧式の
wooden 木で出来ている、木製の
warship 戦艦、軍艦
on the way from A to B AからBに行く途中に
although ~ ~だけれども
offer モノ to 人  人にモノを提供する・与える
precious 貴重な
sweet potatoes サツマイモ
naked 裸の
run out of ~ ~がなくなる
tell time 時を告げる

not ~ at all まったく~ない
encourage 元気づける
take care of ~  ~の世話をする
thank 感謝する
with all one’s heart 心の底から、一心に
kindness 親切
keep ~ in one’s mind ~を覚えている、~を心に留めておく


トルコの船の名前が「エルトゥールル号」だったのです。650人の乗組員が乗る旧式の木製の軍艦でした。事件は横浜から神戸への移動中に起こりました。生存者は69人しかいませんでした。もし村人たちが助けていなかったら、乗組員全員が命を落としていたことでしょう。

貧しい村人たちには自分たち用に(さえ)十分な食べ物がありませんでしたが、貴重な米とサツマイモを生存者に提供しました。女性や子供も自分たちの服を裸の乗組員に渡しました。食べ物がなくなると、村人たちは時を告げるために飼われていたニワトリを与えさえしました。

村人たちにはトルコ語がまったくわかりませんでしたが、日本語で負傷している生存者を勇気づけ、3日間みんなの世話をしました。トルコ人乗組員たちは心の底から村人に感謝して、村人の親切を心に刻みつけました。


Part 4

German ドイツの
arrive at ~狭い場所~ ~に到着する
take 人 to 場所 人を場所に連れて行く
at noon 正午に
see ~ off ~を見送る
until just a few minutes before わずか数分前まで
get home 家に着く
safely 無事、安全に
on one’s own 自分で、自力で
come onto ~ ~に出て来る
deck 甲板、デッキ
wave 振る
out of sight 見えなくなるまで

after a month’s stay in ~ ~への1か月の滞在後に→~に1か月滞在した後に
leave A for B Bに向けてAを出発する
arrive in ~広い場所~ ~に到着する
through ~ ~を通して
government 政府
decide to ― ―することを決める
pass on ~ ~を伝える
generation 世代
(1世代は30年と考えることにしましょう)
for generations 何世代もの間
bring together ~  ~のきずなを強める、~を結び合わせる
bridge 端、懸け橋
over time 時が経つにつれて、時を越えて


9月20日の早朝、ドイツの軍艦が生存者を神戸に送り届けるために大島に到着しました。正午に、生存者たちはわずか数分前まで世話をしてくれていた村人たちに見送られました。
「安全にお国にお帰りください」
「さようなら」
一人で歩くことができたすべての乗組員が、デッキに出て来ました。港が見えなくなるまで、村人にさようならと手を振り続けました。

神戸に1か月滞在した後、69人のトルコの生存者は、1890年10月11日に2隻の日本の軍艦に乗って故国に向け日本を出発しました。生存者たちは、1891年1月2日に無事、トルコに到着しました。多くの日本の人たちが、新聞を通じて事件のことを知り、死亡した乗組員の家族にお金を送りました。

これで、なぜトルコ政府がイラン・イラク戦争の最中、日本国民を救おうと決めたのかわかりました。エルトゥールル号の話はトルコでは何世代も伝えられていて、トルコ国民は日本の人たちと強い友情を保っています。エルトゥールル号は日本とトルコのきずなを強めたのです。この両国間の懸け橋は時間を越えて成長してきています。

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